「メガネやコンタクトのわずらわしさから解放されたい」
そんな思いから注目されているのが、視力矯正手術のレーシックとICLです。どちらも裸眼での生活を実現する手段として広く普及してきました。
ここでは、レーシックとICLの基礎から、手術の違いや適応の目安、信頼できるクリニック選びのヒントまでをわかりやすく解説。初めての方でも安心して読めるよう、専門用語には丁寧な解説を加え、信頼できる公的機関の情報をもとに構成しています。
まずは、なぜ今、視力矯正手術がこれほど注目されているのか──その理由から見ていきましょう。
\ 視力矯正手術の可否をチェック! /
レーシック・ICLの適応簡易診断
あなたが選択した条件
あなたが選択した条件
レーシックやICL手術に関する詳細はクリニックでご相談ください
視力矯正手術が注目される理由はライフスタイルの変化と医療技術の進歩

視力矯正手術というと、以前は「一部の人が受ける特別な医療」というイメージがありました。しかし、近年その状況が大きく変わりつつあります。
レーシックやICLといった手術を受ける人が増え、「一生メガネ・コンタクトを使い続ける必要はない」という新しい選択肢が、今注目を集めています。
ここでは、視力矯正手術が多くの人に選ばれるようになった5つの理由を詳しく解説します。
コンタクトやメガネの煩わしさから解放されたい人が増えている
文部科学省の調査によると、日本の中高生の約6割が視力1.0未満。近視の進行に悩む若年層は年々増えています。
メガネやコンタクトは日常生活で欠かせない存在ですが、同時に「外すと見えない」「手入れが面倒」「旅行中に忘れると困る」といった不便さも伴います。
特にスマホやPCの使用時間が増えた現代では、目を酷使することで視力低下が進み、矯正器具への依存度が高まっています。その中で「いっそ視力を治したい」と考える人が急増しているのです。
レーシックやICLなど手術の安全性と精度が格段に向上
かつては「視力矯正手術=リスクが高い」というイメージもありましたが、現在ではその認識は大きく変わっています。技術の進歩により、手術の精度・安全性ともに大幅に向上しました。
特に注目されているのが「ICL(眼内コンタクトレンズ)」です。角膜を削らずレンズを挿入するため、視力回復の精度が高く、強度近視の方やドライアイ体質の方にも適応できるケースが多くなっています。
長期的に見ればむしろ経済的メリットがある
「手術は高そう…」と感じる方もいるかもしれません。しかし、実際にはコンタクトレンズやメガネの維持費の方が長期的には高額になるケースもあります。
たとえば、コンタクトレンズの年間費用が約6〜7万円とすると、10年で60〜70万円以上の出費。レーシックやICLの費用(約20〜70万円)と比較すると、数年で元が取れる計算になります。
費用についての詳細はこちらを参考にしてください。
マスク生活でメガネが不便に感じられるようになった
新型コロナウイルスの影響で、マスクを常時着用する生活が定着しました。この中で、メガネの「曇り」「ズレ」「不快感」に悩まされる人が急増しました。
その不便さを解消する手段として、視力矯正手術が選ばれるようになったのです。「マスクで曇らない生活に戻りたい」という声が、手術を後押ししています。
SNSやYouTubeの体験談で手術への不安が薄れてきた
今は手術の体験談を動画やブログで簡単に見られる時代。実際に受けた人が「思ったより痛くない」「翌日にはクリアに見えた」などと発信しており、それが手術の心理的ハードルを大きく下げています。
医師の専門的な説明だけでなく、「一般人のリアルな声」によって安心感を得る人が増えているのです。
視力矯正手術は、かつては一部の人の選択肢でしたが、今では「誰にでも開かれた現実的な選択肢」になりつつあります。
- 手術技術の進化
- 情報の透明化
- ライフスタイルの変化
これらの要因が重なり、「見えることを当たり前にする」時代が訪れています。
視力矯正手術は、単なる医療ではなく、「快適な未来への第一歩」として、今、これまで以上に多くの人に選ばれているのです。
レーシックとは?

レーシック(LASIK:Laser in Situ Keratomileusis)とは、角膜をエキシマレーザーで削り、光の屈折を調整することで近視・乱視・遠視を矯正する手術です。
メガネやコンタクトレンズに頼ることなく、裸眼での視力回復を目指せる方法として広く知られています。
- 中程度までの近視(-6D程度まで)
- 軽度の遠視・乱視
- 20歳以上で屈折度数が安定している方
レーシックは1990年代から世界中で実施されており、累計症例数は数千万件を超えると言われています。
日本国内でのレーシックの現状は、2000年代に普及が進んで以降、多くの眼科クリニックが日常的に手術を行い手術機器や手法も進化を続けています。
レーシックの仕組みと手術の流れ
近視は、光が網膜の手前で焦点を結ぶ状態です。レーシックでは角膜をレーザーで精密に削ることで、角膜のカーブ(屈折率)を調整し、光が網膜上にピタッと合うようにして裸眼での見え方が大きく改善されます。
この「角膜を削る」という特徴が、レーシックの最大の仕組みであり、後述のICLとの違いでもあります。
レーシックは短時間かつ低侵襲な手術としても知られています。基本的な流れは以下の通りです。
- 適応検査
角膜の厚み・形状、視力の安定性などを詳細に検査し、手術の適応があるか判断します。 - 点眼麻酔
痛みを抑えるための麻酔を点眼します。注射などは必要ありません。 - フラップ作成
フェムトセカンドレーザーまたはマイクロケラトームで、角膜に「フラップ」と呼ばれる薄い膜を作成します。 - レーザー照射
フラップを開き、エキシマレーザーで角膜の形状を調整します。 - フラップを戻して終了
手術時間は両眼で15〜20分程度。翌日には視力が大きく改善するケースも多いです。
ICL(眼内コンタクトレンズ)とは?
とは?.png)
ICL(Implantable Collamer Lens)とは、目の中に特殊なレンズを挿入して視力を矯正する手術です。「眼内コンタクトレンズ」とも呼ばれ、角膜を削る必要がないのが最大の特徴です。
このレンズは、虹彩と水晶体の間に永久的に挿入され、まるで天然のレンズのように機能します。必要であればレンズを取り出すこともできる「可逆的」な手術です。
- 強度近視(-6D以上)
- 角膜が薄く、レーシックが適応外の方
- ドライアイが重度で角膜に負担をかけたくない方
ICLの仕組みと手術の流れ
ICLは「削らない」視力矯正として、近年急速に認知が広がっています。手術は以下のように行われます。
- 精密検査
レンズのサイズや眼内のスペースを正確に測定します。 - 点眼麻酔
レーシックと同様、痛みを抑えるための麻酔を点眼で行います。 - 角膜切開とレンズ挿入
角膜を約3mmほど切開し、レンズを折りたたんだ状態で挿入します。 - レンズ展開・固定
眼内で自然にレンズが広がり、虹彩の後ろに固定されます。
手術時間は両眼で約20〜30分程度。視力の安定も比較的早く、早い人では翌日から裸眼での快適な視界が得られます。
ICLが注目されるようになった背景とは?
以前は視力矯正手術といえばレーシックが主流でしたが、ここ数年でICL(眼内コンタクトレンズ)の人気が急上昇しています。その背景には、医療技術の進化とともに、患者ニーズの変化があります。
ホールICLの登場で安全性が大幅に向上
ICLが広く普及するきっかけとなったのが、「ホールICL」と呼ばれる新しいレンズ構造の登場。これはレンズ中央に小さな孔(ホール)を設けることで、目の中の房水(ぼうすい)という液体の循環を妨げず、眼圧の安定が得られる設計です。
この構造によって、従来必要だった虹彩切除術(合併症予防のためのレーザー手術)が不要となり、手術の負担とリスクが大きく軽減されました。
強度近視・角膜の薄い人にとって唯一の選択肢になる
レーシックでは角膜を削る必要があるため、もともと角膜が薄い人や-6.00Dを超える強度近視の人には適応できないケースがあります。
一方ICLは、角膜を一切削らずに視力を補正できるため、これまで手術を断念せざるを得なかった層にも対応できるようになりました。
日本国内での施術数も急増
2022年頃からICLの年間施術数がレーシックを上回ったという報告もあり、視力の“質”を重視する傾向が、患者の間でも浸透してきた証ともいえるでしょう。
加えて、ICLは白内障手術と同様の「内眼手術」としての位置づけがあり、眼内手術に習熟した医師が対応する点も、安心材料の一つです。
レーシックとICLのどちらが向いているのかは、適応条件を詳しく確認してみてください。
不安を感じている方のよくある誤解と実際のリスク
「目の手術って、怖い」
このように感じるのは自然なこと。視力矯正手術に対する不安の多くは、「痛み」「失明」「後遺症」といったイメージに起因しています。
しかし実際には、こうした懸念の多くは誤解に基づいたもので、正しい情報を知ることで不安は大きく軽減されます。
レーシックやICLの手術は痛い?
結論から言うと、痛みはほとんどありません。
どちらの手術も点眼麻酔で行うため、痛みを感じることは基本的にありません。術中にわずかな圧迫感や違和感を覚えることはありますが、耐えられないような痛みではないと報告されています。
レーシックやICLの手術で失明する危険がある?
視力矯正手術によって完全に視力を失う(失明する)ほどのリスクは極めて低いとされています。
たとえば、アメリカ食品医薬品局(FDA)が主導するLQOLCP(レーシックによる生活の質調査)では、重度の視覚障害に繋がる症状によって「日常的な活動の遂行に大きな困難を感じた」患者は1%未満と報告されています。
ICLについても、安全性の高さが臨床研究で報告されており、特に「ホールICL」は眼圧の上昇や白内障リスクの低減に大きく寄与しています。
術後に視力が戻ってしまうのでは?
レーシックは年単位で視力が安定する人が多いものの、加齢による「近視戻り(回帰)」が起こるケースもあります。
ICLの場合は角膜を削らないため、視力の安定性が高く、長期的に“戻りにくい”という特長があります。
将来の目の手術に支障が出る?
ICLは取り外し可能な可逆性の手術であり、白内障手術や眼内レンズ(IOL)挿入にも支障が出ない設計です。
一方でレーシック後の角膜形状は変化しているため、白内障手術時にIOLの度数計算が難しくなる可能性がありますが、現在では補正アルゴリズムの進化により対応が進んでいます。