視力を上げてメガネやコンタクトから解放されたいと思っていても、レーシックとICLのどちらが自分に合うのか判断できないと、なかなか手術に踏み切ることができません。
どちらが良いのかわからず納得できないまま手術を選んでしまうと、術後に見えにくさや後遺症に悩んでしまうことや、想定以上に費用がかかり金銭的な負担を感じてしまうリスクがあります。
レーシックとICLの手術方法・見え方の違い・後遺症などのリスク・費用の観点から、それぞれどんな人に向いている手術なのかを解説します。
自分の目の状態や視力の上がり方、老眼の影響、再手術が必要な可能性などを踏まえて自分に合った選択をできることで、視力が上がるだけでなく将来的にも安心して良い視界を保ちながら過ごすことができます。
レーシックとICLの効果はどっちがいい?手術の方法や条件の違いを比較
視力矯正を検討するときレーシックとICLの仕組みや効果が理解できていないと、基準を持たないままなんとなく手術を選んでしまい、思っていたような視界の良さが感じられなかった、加齢に伴ってまた視力が落ちてしまった、といった後悔を感じてしまうことがあります。
レーシックとICLの手術の方法や視力の持続性、受けられる条件の違いを解説しますので、長期的な視界の良さなどの重視したいポイントを確認して、自分に合う治療方法を選択してください。
| レーシック | ICL | |
|---|---|---|
| 手術方法 | 角膜の表面をレーザーで削って屈折異常を補正する | 目の中に小さなレンズを挿入して視力を矯正する |
| 効果の持続期間 | 数年は視力が安定しやすいが、年齢とともに変化する | 長期的に視力が保ちやすく、10年以上視力が安定しているという報告もある |
| 手術を受けられる条件 | 視力が安定した18歳以上で、近視が-10Dまで | 20歳以上で、強い近視(-6D〜-18D)や乱視にも対応可能 |
レーシックとICLの手術方法の違い
レーシックとICLはいずれも視力を矯正するための手術ですがどのように治療するかという仕組みが異なります。
レーシックは、角膜の表面にフラップと呼ばれる薄いフタを作り、その下の角膜をレーザーで削って屈折異常を補正する施術です。
角膜の厚さや形状が重要で、一度削った角膜は元に戻せないことが特徴です。
ICLは、角膜を削らずに目の中(虹彩と水晶体の間)に小さなレンズを入れて視力を矯正する施術です。
角膜の構造はそのまま残り、レンズは後から取り出したり交換したりすることもできます。
ICLは、手術後にまぶしさや視界のぶれなど見え方に違和感が残ったり、老眼などの影響で再度視力が低下してしまった場合でも、新しいレンズに交換することができるため、将来の変化に応じて調整しやすい点が特徴です。
レーシックとICLの手術方法を比較すると、角膜に手を加えるか、眼内レンズで補正するか、という違いが大きなポイントになります。
ICLは角膜を傷つけず、後からレンズを調整することができるため、取り外すことでほとんど元の状態に戻すこともでき、リスクが少なく選択しやすい手術方法です。
見え方や時間経過による視力への影響の違い
レーシックもICLも手術後は日常生活を送る上で十分な視力を得られますが、見え方に違いがあります。
| レーシック | ICL | |
|---|---|---|
| 見え方の特徴 |
・裸眼に近い自然な視界 ・動体視力やコントラスト感度が低下することがある ・紫外線カット機能はなく適切なケアが推奨 |
・コントラストが高くものの輪郭を詳細に感じられる ・暗い場所でもはっきり見えやすい ・レンズ自体に紫外線カット機能を備えられる |
どちらの手術を選んでも、矯正によって上がった視力は加齢など時間経過の影響によって、少しずつ見え方が変化してしまうことがあります。
レーシックは、手術から年数が経つと近視や乱視がわずかに戻ったり、老眼が進むこともあり視力が下がりやすいです。
視力が落ちてしまった場合は再矯正などの対応が必要ですが、角膜の厚さによって追加手術ができない場合もあります。
一方、ICLはレンズの耐久性が非常に高く劣化しないことから、長期間視力が安定しやすいことが特徴です。
レーシックは数年~10年で視力の低下を感じやすいですが、ICLは半永久的に高い視力を保つことができます。
また、ICLは老眼や白内障が進んだ場合でも症状に合わせてレンズの調整ができるため、病気の影響にも左右されず、将来的に視力を維持し続けることが可能です。
レーシックでも日常生活に十分な視力を得られるものの、手術後の視界の良好さや年齢を重ねても視力を保ちやすいという特徴から、ICLはより満足に長く視界の良さを感じられる選択となります。
年齢や視力などの手術を受けられる条件の違い
レーシックとICLには、それぞれ安全に手術を行うための条件があります。
手術前の検査で年齢や近視の強さ、角膜の厚みなどを総合的に確認し、どちらを適応するべきか判断していきます。
| レーシック | ICL | |
|---|---|---|
| 年齢 | 18歳以上 | 20歳以上 |
| 視力 | 近視が-10Dまでが目安 | 強い近視(-6D〜-18D)や乱視にも対応可能 |
| 角膜の厚み | ある程度の角膜の厚みが必要 | 角膜を削らないため厚みに左右されにくい |
レーシックは、近視の程度や角膜の厚みの条件が厳しく、目の状態によっては手術を受けられないことがあります。
ICLは強い近視や乱視にも広く対応しており、レーシックを受けられない人でも手術が受けられる可能性があります。
どちらの手術も目の中に炎症や重い病気がないことの確認に加えて、病院で角膜の形や眼圧、眼底の状態などを含めた精密検査を受けることが欠かせません。
レーシックは角膜を削って視力を補正する方法ですが、視界の違和感や時間の経過による視力の低下を感じることがあります。
ICLは眼内にレンズを入れて視力を補正する方法で、視力は長期的に安定しやすく、角膜の厚みに関係なく様々な人が手術を受けられる点が特徴です。
短期的な視力の向上ではなく長期的に安定した見え方を求めている場合や、近視の程度が強いなど目の状態に問題がある場合は、ICLで視力矯正ができる可能性があるため、自己判断せず一度検査を受けてみましょう。
レーシックとICLのリスクを比較!ダウンタイムや後遺症の違い
レーシックとICLはどちらも安全性が高まってきている手術ですが、術後の見え方にまぶしさや視界のぶれを感じることや合併症を引き起こすこともあります。
レーシックとICLの後遺症や症状を感じた際の対応方法の違いを理解しておくことで、手術後に想定外の負担を感じる心配もなくなり、リスクを踏まえてどちらを選ぶのが良いか判断することができます。
手術後のダウンタイムと復帰までの期間を比較
レーシックとICLは、術後すぐに現れる症状や違和感に違いがあり、視力が安定するまでの時間や日常生活に戻れるまでの期間は異なります。
| レーシック | ICL | |
|---|---|---|
| 視力が上がるまで | 当日〜翌日 | 翌日〜数日 |
| 普段の生活に戻れるまで | 2〜3日 | 5〜7日 |
| 術後にみられやすい症状 | ドライアイ・軽い痛み・ハロー*¹・グレア*² | 軽い炎症・ハロー・グレア |
※²光がまぶしくにじんで見える症状。
レーシックは術後すぐに視力が上がり、当日退院することもできますが、角膜を削ることで目が乾きやすくなったり、軽い痛みを感じることもあります。
ICLは当日は視界がぼやけやすく、翌日以降に見え方が鮮明になるケースが多いため、数日間は落ち着いて過ごせるようにしましょう。
術後すぐは炎症や眼圧の変化に注意が必要ですが、点眼薬を正しく使うことで症状を抑えることができます。
両者を比較するとレーシックの方が視力の回復は早く感じられますが、角膜を削ることの影響は大きく、ICLの方がドライアイを感じにくく見え方の違和感も少ないです。
また、レーシックもICLも退院後でも決められた期間は激しい運動を控え、定期検診を受けるなどケアが必要です。
どちらも完全に普段の生活に戻るまでは時間がかかるため、復帰の早さだけでレーシックを選ぶべきではなく、術後の症状などのリスクを踏まえて体に負担がかかりにくいICLを選択するのがよいでしょう。
レーシックとICLの後遺症を比較!合併症などの危険性
どちらの手術でも、術後しばらくは目の疲れや光がまぶしく見えるといった症状が出ることがありますが、まれに治療が必要な合併症を発症することもあります。
レーシック手術で起きる可能性のある主な後遺症
- 角膜炎
- 結膜炎
- 視力の過矯正・矯正不足
- 緑内障
レーシックでは、角膜に細菌が侵入すると角膜炎や結膜炎などの感染症が生じる可能性があり、放置すると角膜のにごりが残ることもあるため注意が必要です。
また、角膜の削る量や形にずれが生じると、視力の過矯正や矯正不足、乱視が残ることなどで見え方が安定しない場合もあります。
さらに、眼圧変化に敏感な人は緑内障を引き起こすこともあるため、術後も継続して経過をみていくことが必要です。
ICL手術で起きる可能性のある主な後遺症
- 緑内障
- 白内障
- 眼内炎
ICLでは、眼内に置くレンズの大きさや位置が合っていないと、眼圧が高くなり緑内障や白内障につながるおそれがあります。
また、レンズを挿入する際の切開部から細菌が入ると眼内炎と呼ばれる感染症を引き起こすこともあります。
ただし、ICLは眼内のレンズを後から調整して大きさや位置を変えることができるため、合併症を引き起こす前に異変に気付いて予防することが可能です。
レーシックは角膜を直接削るため後遺症に対する調整が難しいこともありますが、ICLは万が一後遺症が起きた場合でも後からレンズを調整すれば対応可能で、合併症のリスクを抑えられる安全性の高い手段となります。
術後症状を感じた場合の対応の違い!ICLはレンズの取り外しが可能
レーシックとICLはどちらも後遺症が出る可能性があり、術後の定期検診や日常生活で注意していても発症リスクをゼロにすることはできません。
万が一、レーシック後に大きな後遺症を感じた場合、一度削った角膜そのものを元の状態に戻すことはできず、追加のレーザー矯正や、メガネの併用で見え方を整える対応が必要になります。
一方、ICLは眼内レンズを取り外したり交換してサイズや度数を変えたりすることが可能なため、レンズに不調が出た場合でも手術をやり直して後遺症に対応することができます。
レーシックは術後すぐに視力が上がりますが、角膜を削ることの影響でドライアイや見え方の不安定さが出る場合があります。
対してICLは術後数日間安静が必要ですが、視力が長期的に安定しやすく、見え方の違和感や重大な後遺症のリスクを避けやすいという違いがあります。
レーシックとICLはどちらも、術後の定期検診で継続的に目の状態を確認していく必要があるため、即日退院が必要な場合を除き、万が一のリスクにもレンズの調整ができるICLの方が将来的に安心できる治療の選択になります。
レーシックとICLの手術費用を比較!長期的にかかる費用の違いもチェック
レーシックとICLはどちらも自由診療で高額な費用がかかる手術です。
表面上の手術費用だけ比べて選ぶと、術後に追加で検査や手術が必要になった際に、想定以上に費用がかさんでしまうことがあります。
手術費用と併せて、術後の調整や長期的なメンテナンスにどの程度費用がかかるかといった部分についても解説しますので、なるべく費用を抑えて視力矯正を行いたい方は、長期的にかかる費用を比較してどちらを選択するのが良いか判断しましょう。
| レーシック | ICL | |
|---|---|---|
| 費用の目安(両目) | 20万〜35万円 | 50万〜70万円 |
レーシック手術はICLより安く比較的リーズナブル
レーシックの費用相場は、両目で20万〜35万円です。
角膜を削ることで度数を調整するため特殊なレンズを使用する必要がなく、ICLより材料費や施術コストが抑えられます。
レーシック手術で費用差が生じるポイント
- 使用するレーザー機器の性能や種類
- 術前検査の精密さや検査項目の多さ
- 術後保証の範囲(再矯正費用・診察回数など)
レーシックは手術費用が抑えられる点は魅力ですが、あまりに安いと術後の保証が不足していることもあるため、料金に含まれる内容を必ず確認しましょう。
また、術後に視力が下がると追加費用が発生するため、想定より費用がかかってしまう場合もあり注意が必要です。
ICLはオーダーメイド手術のため比較的高額
ICLの費用相場は、両目で50万〜70万円です。
眼内に挿入するレンズは、一人ひとりの目の形状や度数に合わせて作られるオーダーメイドのため、製造コストや輸入費用が加わり、レーシックよりも比較的高額になりやすいです。
また、ICLは眼内にレンズを挿入する高度な技術が必要で、医師の専門性や手術設備の質も費用に反映されます。
ICLの費用はレーシックより高額ですが、質の高い検査や最新設備での手術、丁寧な術後フォローが受けられることで、再手術が必要になる可能性が低いです。
術後の追加コストがかかりにくいため、長期的にみて満足度の高い選択になります。
手術後にかかる費用の違い!ICLは追加費用がかかりにくい
レーシックとICLの費用を比較するときは、手術自体の費用だけでなく、術後の視力変化に応じた追加治療の可能性も踏まえて、総合的にかかる費用を比べることが重要です。
レーシックは、術後に視力が低下すると再度矯正が必要になりますが、角膜を削れない場合はICLで視力を補正し直す例もみられます。
また、レーシック後に老眼や緑内障を発症することもあり、そのたびに再検査などの追加費用が生じてしまいます。
ICLは角膜を傷つけずレンズも丈夫なため、時間経過によって視力が下がりにくく、再手術が必要になるリスクが低いです。
また、病気などの影響で万が一レンズの調整が必要になった場合でも、交換や取り外しの対応がしやすく、コストを抑えて実施できます。
レーシックは初期費用を抑えやすい一方で、将来の視力変化による追加の治療費がかかりやすく、ICLは手術費用が高めでも追加費用が生じにくく、長期的にみて費用を抑えられる可能性があります。
今すぐ費用を抑えて視力矯正を行いたい人はレーシックの手軽さが向いていますが、将来的な視力の安定と費用総額を含めて検討したい方はICLを選ぶのがおすすめです。
レーシックとICLどっちが向いている?メリットとデメリットの比較からチェック
レーシックとICLは受けられる条件の違い以外にも、費用やリスク、将来の視力への影響など、重視したいポイントによってどちらが向いているか異なります。
レーシックとICLのメリットとデメリットを比較しながら、手軽さや安さだけでなく、長期的な目の負担や視力の安定性も含めて比較することで、それぞれどんな人にとって良い選択になるか解説します。
レーシックが向いている人の特徴!初期費用や手軽さがポイント
レーシックは、日常生活の復帰が早いことやICLよりも比較的リーズナブルに手術が行える一方で、削った角膜は元に戻せないことや手術後に少しずつ視力が落ちてしまうというデメリットがあります。
レーシックのメリット
- 手術費用がICLより比較的安く両目で20万〜35万円が目安
- 視力が当日〜翌日に上がることが多く日常生活への復帰が早い
- 検査から手術までの期間が比較的短くすぐに実施できる
レーシックのデメリット
- 一度削った角膜は元の状態に戻せない
- 術後に視力がわずかに低下したり老眼の影響を受ける可能性がある
- 角膜の厚みや形状など受けられる条件がICLよりも厳しい
強度近視の場合は角膜を削る量が多くなり体への負担が大きいため、レーシックが合いやすい人は、矯正する度数がそれほど強くなく、角膜の厚みが十分にある人です。
また、初期費用を抑えたい人や、仕事などの都合であまり休みを取れない人にとって、短期間で視力を回復できるレーシックは望ましい治療内容となります。
ICLが向いている人の特徴!安全性の高さや条件の柔軟さがポイント
ICLは手術を受けられる条件がレーシックよりも柔軟で、近視が強い人や、角膜が薄くてレーシックを受けられない人にも選択肢が広がります。
レンズの挿入は角膜の構造をほとんど変えずに行えるため、長期的な見え方が安定するだけでなく、後遺症などリスクも抑えやすい点が特徴です
ICLのメリット
- 角膜を削らないため負担が少ない
- 術後の視力低下が起こりにくく長期的に安定した見え方が保たれる
- 眼内レンズの取り外しや交換ができるため将来の変化に合わせて調整しやすい
- コントラスト感度が高くものの見え方がはっきりする
ICLのデメリット
- 両目で50万〜70万円前後とレーシックより手術費用が高め
- 手術前に必要な検査が多く手術までに時間がかかることがある
ICLが向いている人は、より鮮明な見え方にこだわりたい人や、将来の視力変化も考えながら長く安定した見え方を保ちたい人です。
また、近視の強さや角膜の薄さからレーシックが適応外になる人も、ICLであれば治療ができる可能性があるため向いています。
ICLはレンズを後から調整できるリスクへの対応の高さが一番の強みで、加齢や病気による将来の変化も考慮して、長期的に安定した視力を維持したい人に向いている治療方法です。
安さだけで判断しない!ICLは長期的な効果と対応力の高さが特徴
費用を抑えていますぐ視力矯正を行いたいという気持ちから、価格表を参考に安いレーシック手術を選んでしまうと、術後の後遺症や追加費用に悩まされてしまう可能性があります。
ICLは、将来の視力変化を見越してレンズの調整や取り出しができる点が大きなメリットで、レーシックよりも初期費用はかかりますが、後遺症などのリスクに対応できる選択肢が多いことは、長期的な安心につながります。
レーシックとICLのどちらが良いか選ぶ際は、自分の目の状態に関わらず、視力の安定性やリスクへの対応など優先したいポイントを整理して判断するようにしましょう。
ICLは手術を行う上で心配となる後遺症や将来の視力変化に対応可能で、よりリスクを避けて視力を上げることができるため、万が一見え方の違和感などを感じた場合にも後悔したくない方におすすめできる治療方法です。
どっちがいいか迷ったときは医師に相談!リスクの違いを比較してレーシックとICLを選ぶ
レーシックとICLのどちらが良いかわからない場合は、両方の違いを理解して、視力を上げたい目的に合っているか、安心して手術を受けることができるかという観点で選ぶことで満足度の高い選択になります。
レーシックは手術費用の安さや回復の早さを重視する人に適していますが、ICLは角膜を削らずに視力を補正でき、老眼など将来的な変化にも影響を受けにくく、万が一の際にレンズの調整や取り外しができる対応力の高さが魅力です。
リスク面など不安な点は医師に相談しつつ、合併症や後遺症に悩まされることなく、将来を見据えて視界の良さを維持できることを重視して、治療方法を選択しましょう。
レーシックやICLは、各クリニックによって費用や手術後の保証の有無が異なるため、信頼できる治療先を見つけることが重要です。
こちらの記事ではICLとレーシックの手術が受けられるおすすめのクリニックを紹介していますので、選び方のポイントも含めて参考にしてみてください。
